@article{oai:nuk.repo.nii.ac.jp:00000056, author = {諸泉, 俊介}, issue = {2}, journal = {研究論文集-教育系・文系の九州地区国立大学間連携論文集-}, month = {Mar}, note = {application/pdf, D.リカードウは、『原理』第3 版に付した機械についての章で、機械の採用が労働階級に不利に働く可能性を認めつつも、蓄積によって、排除された労働者が再び雇用されうることを強調した。当時の論壇に強い衝撃を与えたリカードウの機械による労働排除の主張はマルクスの機械と失業の理論の先駆として高く評価されたが、他方、リカードウの新たな補償説的見解は、旧い機械論の残滓として切り捨てられてきた。しかし、リカードウの機械による労働排除説と補償説とはともに彼の機械論の両輪をなすのであり、彼がこうした理論を新たに展開した意図は明らかにされる必要がある。リカードウの機械論は、機械の採用を不況の原因と看做すR.オウエンあるいはJ.バートンの機械使用制限論への反駁を契機として新たな組み立てが開始されるが、その論理形成は、オウエンへの反駁を共有するR.マルサスの『原理』を批判的に検討した『マルサス評註』でのマルサスとの格闘を通して行われた。リカードウの新機械論執筆の意図は、オウエンらの機械使用制限論を批判することであり、彼はこの批判を、オウエンの労働排除の主張を引き取って自らの流動資本再生産の理論でその可能性を論証した上で、資本の蓄積を考慮すれば機械の使用が実際には労働の排除を伴わないことを証明することで、果たそうとした。, 本稿は、『佐賀大学文化教育学部研究論文集 第13集第1号』(2008)に掲載された論文を査読により加筆修正し、本論集に採択されたものである。}, volume = {2}, year = {2009} }